京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻

社会疫学分野 井上浩輔助教と大阪大学・東京大学・広島大学の研究グループは、原発性アルドステロン症の発症に関わる遺伝子を同定し、その結果をCirculationに公表しました。

一般 2023年03月08日


 

京都大学大学院医学系研究科の井上浩輔 助教(社会疫学)、大阪大学大学院医学系研究科の内藤龍彦 助教(研究当時/現:マウントサイナイ医科大学博士研究員)、岡田随象 教授(遺伝統計学/理化学研究所生命医科学研究センター システム遺伝学チーム チームリーダー/東京大学大学院医学系研究科 遺伝情報学 教授)、広島大学大学院医系科学研究科の沖健司 講師(分子内科学)らの研究グループは、難治性高血圧の主要な原因疾患である原発性アルドステロン症のゲノムワイド関連解析を実施し、その発症に関わる複数の遺伝子領域を同定しました。
さらに、原発性アルドステロン症が高血圧の遺伝的素因の多くを占めうることを明らかにしました。
原発性アルドステロン症は、高血圧の原因疾患の一つで、高血圧全体の約10%を占めるとされます。
さらに難治性であることが多く、脳卒中、心血管疾患、慢性腎臓病などを高頻度に合併します。本研究は原発性アルドステロン症の病態機序の解明に貢献し、将来的には新しい治療法や診断法の開発に繋がると期待されます。
本研究成果は、2023年2月21日(火)19時(日本時間)に米国科学誌「Circulation」(オンライン)」に掲載されました。

Circulationリンク:https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCULATIONAHA.122.062349
プレスリリース:https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2023/20230221_2