キャンパスライフ

メッセージボイス

遺伝カウンセラーコースに入学した大学院生の日常の様子を自分たちの言葉で語っています。これから入学を希望される方は参考にしてください。

「“ひ”のない所に煙は立たぬ」

京大は、“ひ”のないところでした。
まずは、“否”定しない。京大では、講義レポート、病院実習に関する資料や記録、ロールプレイの計画書、カンファレンス発表スライド、研究論文などなど、自分の学びや考えを表現する場が多く、その度に膨大な量の添削や指導を受けます。はじめは右も左も分からず、ほぼ赤ペンが入る、なんてこともありますが、先生方は学生の努力や成果を否定せず、より良くなるように助言しながら少しずつ力がつくように関わってくださいます。
次に、“比”較しない。多くの卒業生を輩出する京大GCコースですが、その一人ひとりが唯一無二の個性を持つかけがえのない個人であることが尊重される環境です。「遺伝カウンセラーになる」という意味では皆向かうところは同じですが、その過程は十人十色であり、誰かと比べてではなく「あなたの成長の一部として」指導されていることを感じる日々で、己に集中しながら、いつも前向きに取り組むことができました。
最後に、“ひ”とりじゃない。病院実習への陪席は1症例につき1名、ロールプレイ演習や研究なども基本的に1課題1学生式で、それぞれが自らの力で準備、実践、反省のサイクルを重ねます。しかし周りには、いつも気にかけてくださる先生がいて、気軽に相談できる遺伝カウンセラーさんがいて、励まし合える同期がいて、頼れる先輩がいて、頼もしい後輩がいて、一人だけれど、一人じゃない環境が、あたたかく、心地良い2年間でした。
ところで、本家本元「火のない所に煙は立たぬ」の意味は、「噂が立つからには、なんらかの根拠があるはずだということ」。「京大GCコース、良いらしいよ」という噂が立つからには、なんらかの根拠:学生より多い指導者陣による手厚い教育、多種多様な症例に出逢える病院実習、遺伝カウンセラーとしての問題解決能力が高まる課題研究、、、があるはずだということ。なるほど、本当ですね。

「成長した2年間」

私は、遺伝カウンセラーを志して、これまで働いていた職場を退職し進学することを決断しました。最初は新たな環境で学ぶことに不安や心配でいっぱいでしたが、先生方や先輩が温かく受け入れてくださり、フォローも沢山していただいため、ここまで来ることが出来ました。
入学後は、講義や実習、研究など盛り沢山でハードスケジュールですが、その分得られるものも大きいです。新たなことを学び深めていくことは刺激的で楽しく、入学前の自分には足りなかった視点にも気づくことができました。
京都大学遺伝カウンセラーコースには、熱心に指導してくださる先生方や遺伝カウンセラーとしてご活躍されている先輩方が沢山いらっしゃいます。プレッシャーを感じることもありましたが、色々悩んで考えてひたすら前に進んできたこの2年間は宝物であり、自分自身も成長できたと感じています!

「どこで学ぶか」

私は、入学にあたり仕事を退職しなければならず、迷った末に思い切って飛び込んだ世界でした。
遺伝医療の発展とともに、遺伝カウンセラー養成過程を設置する大学院は増加しています。私が京大を志望した理由は、様々な専門領域で活躍する臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーの先生方から指導を受けられることに魅力を感じたためでしたが、実際にこれ以上ない充実した環境でした。学生生活は想定していた以上に多忙であり、挫けそうになったこともありましたが、先生や先輩など周りのサポートもあり、無事に卒業を迎えることができました。
また、先生方の指導のもと、学生の間に複数の学会で発表する機会をいただき、貴重な経験を積むことができました。これも京大に進学して良かったと思うことのひとつです。学生生活はハードでしたが、その分恵まれた環境であったことは間違いありません。同じ遺伝カウンセラー養成過程であっても、様々な特色があり魅力に感じるポイントも個人によって異なりますが、私は京大で学ぶことができて良かったと感じています。引き続き、この2年間で得た学びや経験を社会に還元できるよう、力を尽くしていきたいと考えています。

「遺伝はマーブルだ!」

私は学部時代に特別支援教育を学び、「多様性や人と違うことをどう考えていけばよいか」ということをもっと深く考え学んでみたいと考えるようになりました。その中で遺伝カウンセリングを知り、自分の関心にあっていると思い、学んでみたいと思いました。いろんな大学院にCGC養成コースはありますが、京大のCGCコースでは様々なバックグラウンドを持つ学生が在籍しており私はそこに魅力を感じ、進学を決意しました。
京大のCGCコースの魅力は様々ありますが、一番は個々人の個性が尊重される点だと思います。先生方はそれぞれのバックグラウンドを生かし
た研究テーマを一緒に模索し、支援してくださいます。京大病院の実習においても、自分の意思や考えが尊重された指導を受けることができました。 また、臨床遺伝学・遺伝カウンセリングの専門的な講義で遺伝カウンセラーとして必要な知識を身に付けられること、本番を想定した遺伝カウンセリングのロールプレイを経験する中で、先生方や経験豊富なCGCの先輩方から熱心なご指導や温かい励ましを受けられることも魅力だと感じます。
 遺伝カウンセラーコースで、教育を勉強しているだけでは学べなかったことをたくさん得られました。多様な個性が、その人らしく、色々な方と交わりマーブルを描けるようなそんな2年間でした。
この2年間で得たものを、自分なりに社会に還していけるように進んでいきたいです。

良くある質問:「男性でも京大GCCでやっていけますか?」への回答

私がオープンキャンパスで指名をうけて聞かれることは、「男性でもやっていけますか?」です。せっかくなのでこれについて回答したいと思います。
私のバックグラウンドは、生命科学系+臨床検査技師です。そして、学生時代の6年間を野球に捧げ、3人男兄弟の末っ子でもあります。そんな周りに男性ばかりの環境で22年間過ごしてきた人間です。しかし、2年間女性が多くいる環境で過ごせましたのでご安心ください。あまり気にせず大丈夫です。やっていけます。
これといって支障なくやってこれたのは、(自分のキャラクターもありますが、)「京大GCCの皆様が個性豊かな方が多く、その前提を認識しているから」だと思います。また、ものに対する視点や受けとめ方は、性別や専攻などのわかりやすい部分だけでなく、それぞれ生活してきた環境に影響を受けると思います。京大GCコースは全国各地から個性豊かな方が集まります。そのため、2年間で男性も個性の一つにしかすぎないと感じるようになりました。
入学前には、今までの環境と大きく変わることから、上手くコミュニケーションが取れるのかが、心配に思いましたし、そう思う方も多いかもしれません。そのようなことを考える方は、ぜひオープンキャンパスにいらしてください。考えが変わるかもしれません。

「院生生活で得られたもの」

濃密な二年間でした。講義、ロールプレイ演習、実習、研究、…と多くのことをやり遂げた今は達成感があります。この二年間で得られたものはたくさんありますが、ここでは厳選して二つ挙げたいと思います。
一つは「主体的に遺伝カウンセリングに携わった経験」です。ロールプレイ演習や実習において自ら遺伝カウンセリング計画を立て、それを実行し、先生方や先輩方からフィードバックを受けた経験を積めることは、京大遺伝カウンセラーコースの院生の強みであり、就職先で必ず活かされるはずだと感じております。
もう一つは「つながり」です。院生思いで熱心に指導してくださる先生方とのつながり、温かく相談に乗ってくださる先輩方とのつながり、苦楽を共にし、くだらない話も真剣な話も語り合った同期・後輩とのつながりは、院生時代のみならずこの先のキャリア、人生でずっと自分の支えとなる一生の宝物です。

「充実した院生生活」

2020年春以降あちらこちらで三密回避を徹底する中、京大遺伝カウンセラーコースはしっかり“密”でした。従来のように集まれない中で、オンライン講義、オンラインロールプレイ、実習(現地/ハイブリット/オンラインの3種類)、オンライン研究会、オンライン飲み会、オンライン同窓会…などが盛り沢山。誰も経験したことのない逆境の中で、例年通りに学びを得ることはもちろん、積極的に導入された新しいスタイルの下で、コロナ前にも引けを取らないほど濃密な院生生活だったと感じています。特に、今後の普及が期待されるオンライン遺伝カウンセリングや遠方の先輩の遠隔指導などは貴重な学びでした。このように充実した日々を送ることができたのは、紛れもなく私達のためにいつも手を尽くしてくださった先生方や先輩方、たくさんの壁を一緒に乗り越えてくれた同期・後輩のおかげです。皆さんの途轍もないパワーに感化されながら目標に向かって全力を注いだ2年間は、私の人生においてかけがえのない貴重な時間でした。お世話になった皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。そしてこの場所に思い切って飛び込んだ自分を褒めてあげたいと思います。

「京大遺伝カウンセラーコースの魅力」

認定遺伝カウンセラー養成課程は全国でもいくつかの大学院で開設されていますが、ここではたくさんある京大遺伝カウンセラーコースの魅力のうち、一部をご紹介したいと思います。

 まず最大の魅力は、経験豊富な多くの先生方やCGCの先輩から丁寧な指導を頂けることにあります。臨床遺伝学や遺伝カウンセリングの専門的な講義だけでなく、カンファレンスや一年間の病院実習を通して、直接先生や先輩からのフィードバックを受けながら知識やスキルを身に付けることができます。特に、M1後期のロールプレイ演習では、卒業生であるCGCの先輩がメンター・スーパーバイザーとして手厚い指導をしてくださり、非常に勉強になりました。

 また社会健康医学系専攻の中に遺伝カウンセラーコースがあるということも、他ではあまり経験できない魅力のひとつです。公衆衛生分野のエキスパートの先生方から講義を受け、他の教室の院生とディスカッションを行うことで、他職種や他領域から遺伝カウンセラーに何が求められているのか、遺伝医療の専門職として何ができるかということを意識しました。さらに、疫学や医療統計学などで学んだ研究手法やデータを読み解く力は、データをもとにクライエントへ情報提供する際など、CGCとして働くにあたっても必ず活きてくるものだと感じています。
そして、なんといっても遺伝カウンセラーコースの先輩・後輩・同期との出会いはかけがえのない財産です。全国各地で活躍する先輩、実習や講義に真剣に取り組む後輩、そして2年間一緒に切磋琢磨してきた同期からの多くの刺激が、日々のモチベーションになっています。今後も京大遺伝カウンセラーコースの仲間が増えることを楽しみにしています。少しでも関心のある方は、ぜひオープンキャンパスに参加してみてください! お待ちしています。

「心強い味方ばかりです!」

京都大学遺伝カウンセラーコースの特色のひとつとして、人との繋がりの濃さがあると思います。先生方はみなさん院生思いで、何か困ったことがあれば親身に相談に乗ってくださったり手厚く指導してくださったりします。次に、卒業した先輩方との繋がりも多くあり、同じ院生生活を送った立場として様々な助言を頂ける機会もあります。また、15年続く養成課程として同じコース出身の先輩認定遺伝カウンセラーが多くいらっしゃることは、就職後心強い存在になるのではないかと感じております。そして何より2年間をともに駆け抜ける同期との関わりは非常に濃く、お互いに協力し合いながら、時にふざけ合いながら充実した2年間を過ごすことができると思います。
遺伝学の授業、公衆衛生の授業、実習、研究などたくさん乗り越えるものはありますが、先生方、先輩方、同期といった心強い味方とともに、なりたい遺伝カウンセラー像を目指して一緒に頑張りましょう!

「刺激的な同期」

一生一緒に頑張っていきたいと思える同期に出会えます。ここでは2年間どのような同期と一緒にキャンパスライフを送ったか紹介します。
共通点として、学ぶことが大好きで、様々なことに対して「これも経験だ!」と乗り越えられる向上心をもっている点があります。例えばM1の頃はテスト勉強や実習、症例検討会、ロールプレイがメインとなりますが、自分だけでは理解・解決できないことがあった時、どんなに時間がかかっても同期が一緒になって調べてくれたり考えてくれたりしました。M2の課題研究活動では一人ひとり研究テーマが違うにも関わらず積極的に質問やアドバイスをしてくれたので、自分にはないよりよい視点から物事を考えることができました。また、どんなに忙しくても学会やセミナー、構内・病院内のレクチャーへの参加を厭わず、何か興味深い発見があれば積極的に情報共有をしてくれました。他にも、仕事が早い同期、論理的に物事を考えられる同期、正しく知識を覚えられる同期など、それぞれ尊敬できる点があります。
私はこのように個性溢れる同期から多くの刺激をもらったので、非常に濃密な2年間を過ごすことができました。遺伝カウンセラーは日々多くの情報を吸収し、発信していくことが大切だと思っています。京大遺伝カウンセラーコースでは社会に出てからもお互いに助け合って、一緒に上を目指せる素敵な同期に出会えます。

「密着!GCコース院生生活~1年生12月第〇週~」

(月)9:00-9:30 実習打合せ、13:00-15:00 実習
遺伝性腫瘍の実習でした。先生・認定遺伝カウンセラーさんとの打合せには、自分の考える遺伝カウンセリング計画を用意して臨みます。実習では先生・認定遺伝カウンセラーさんご指導の元、初めて自分でクライエントさんの家系情報を伺いました。事前に何度も練習しましたが、実際に伺う時はとても緊張しました。実習終了後は記録作成に取り組みます。

(火)13:00-17:00 学外実習
学外で周産期領域の実習がありました。複数病院での実習を通じて、様々な遺伝カウンセリングの経験を積むことができます。

(水)12:00-13:00 ランチョンセミナー、14:45-16:15 授業
京大病院のランチョンセミナーに参加させていただきました。午後は臨床医学概論の授業です。医療について様々な視点から学ぶ機会があり、非医療系学部出身の私にとって貴重な時間です。

(木)9:30-10:30 ロールプレイ(以下、RP)演習打合せ、10:30-12:00 授業、15:00-16:30 RP演習打合せ、18:15-19:45授業
翌週のRP演習で、私は遺伝カウンセラー役を担当します。それに向けて、認定遺伝カウンセラーさん方との打合せで様々な流れを話し合い、計画を立てました。先輩方が一緒に考えてくださることで、新たな視点に気づくことができ、とても勉強になります。夕方の授業(基礎人類遺伝学演習)では、遺伝学的検査結果の読み方を学びました。

(金)9:00-10:00 研究会、10:30-12:00 授業、12:30-13:30 RP演習打合せ、16:30-19:45 授業、20:00- お食事会
研究会では、2年生で取り組む課題研究のテーマ探索のため、興味ある分野の文献検索を行い、まとめて発表しました。前期の授業で学んだ文献検索方法を早速実践しました。先生方からのアドバイスをもとに、次回までに調べることが決まりました。夕方の授業(合同カンファレンス)は近畿大学と合同で行われ、前半は症例検討、後半は講義です。日本中の遺伝医療の専門家から講義を受けることができます。授業後は、ご講義くださった先生を囲んでのお食事会です。ご講義の中では聞けなかった貴重なお話を伺うことができました。

「過去の自分の質問への回答」

① 非医療系出身だけど、大丈夫ですか?
② いろいろな大学がある中で京大の特色はなんですか?

これらは、私が入学前にオープンキャンパスで先輩に質問した内容です。 2年間京大の遺伝カウンセラーコースで学んで感じたことを将来の後輩のために書いてみようと思います。

① 遺伝カウンセラーに興味をもたれる方には様々なバックグラウンドの方がいらっしゃると思いますが、遺伝カウンセラーになる上で無駄な知識・経験はありません。2年間の中できっと、自分の強みを見つけることができると思います。

② 附属病院での濃密な実習がとてもいい経験になりました。実習前の打ち合わせから始まり、遺伝カウンセリング中には実際にクライエントさんと関わらせていただく機会も多くあります。また、大学の附属病院であるため、同じケースに継続して関わることができるのが強みであると思います。

「京大遺伝カウンセラーコースでの2年間」

京都大学の遺伝カウンセラーコースは、国内唯一の公衆衛生大学院の中にある遺伝カウンセラーコースであり、エビデンスに基づいた遺伝カウンセリングについて学ぶための環境が揃っています。また、実習においては、事前の説明資料の準備や遺伝カウンセリング計画について、院生自ら考えたことに対して臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーからフィードバックが得られます。1例1例の遺伝カウンセリングに対して、誠実に向き合うことを大切にした実践的な実習でした。ほかにも、隔週のカンファレンスや、ロールプレイ演習、志高い同期や先輩後輩、先生方とのディスカッションなど、充実した2年間を送ることができました。

「遺伝カウンセリングのはじめの一歩」

京大の遺伝カウンセラーコースでは、遺伝医学、遺伝カウンセリング、コミュニケーションに関する講義、そして様々なケースの実習を経験させて頂くことができます。加えて、医学研究科社会健康医学系専攻に属するというコースの特徴から、遺伝や遺伝カウンセリングに関わる講義だけではなく、社会医学全般に関して広く学ぶことができます。 
遺伝カウンセラーコースの先生方や認定遺伝カウンセラーの先輩方のご指導・サポートは非常に手厚く、本当にゼロから遺伝カウンセリングについて学ぶことができました。
また、学外の研修会やセミナー、学会などにも多く参加させて頂き、多忙でありながらも本当に充実した2年間を過ごすことができました。
2年間で今後遺伝カウンセラーとして働く際に基礎となる経験を積むことができました。今後も京大遺伝カウンセラーコースでの経験を原点に一歩ずつ邁進していきたいと思います。

「私の財産となった2年間」

関東出身の私が京都大学の遺伝カウンセラーコースを志望した理由は、先生や先輩方が多く、フォロー体制が手厚いと思ったこと、医学研究科の社会健康医学系専攻に属し、幅広いバックグラウンドの方と出会い、刺激を受けられると思ったからです。

実際に入学してみるとこれらは勿論、志の高い同期との出会い、遺伝カウンセラーとして働く上で必要となる知識に加え、実践力を培うことができるロールプレイ演習や実習等の綿密なカリキュラムがあり遺伝カウンセラーを目指す上でとても恵まれた環境に身を置くことができました。
特に附属の病院で実習ができるので、一回限りではなく、クライエント一人一人に時間をかけて、長期的に関わっていけることは実習生として貴重な経験となりました。
また、遺伝医療は日進月歩であり、多くの学会やセミナーなどに積極的に参加するのに必要なフォローアップ体制が整っていて有意義な経験ができました。

2年間京都で過ごした感想は、暮らしの中で四季折々の情緒を感じられ、学校の帰りにふらっと南禅寺の紅葉を見に行ったり、休日に嵐山へ行ったり…とても贅沢な日々でした。

入学前に誰もが(大抵?)抱く先生への怖さも入学すれば必ず払拭されます。先生方は私たちを宝物として育てて下さいます。安心して飛び込んで下さい!

「京大遺伝カウンセラーコースと言えば!」

この2年間を一言で言うと「濃すぎる2年間」本当にあっという間でした。その中で、京大遺伝カウンセラーコースと言えばこれだ!と思ったことを2つ紹介します。

1、実際の遺伝カウンセリングを想定したロールプレイ演習:
基礎遺伝学、臨床遺伝学、遺伝カウンセリング手法など、遺伝カウンセラーになるための様々な授業があるのですが、その中でも1番印象に残っている授業は、M1後期のロールプレイ演習(臨床遺伝学演習)です。 セミナーなどでも遺伝カウンリングのロールプレイはあるのですが、京大のロールプレイはひと味もふた味も違います。まず授業当日までに自分で遺伝カウンセリングの計画を立て、必要な資料を作ります。この時に担当の先生と遺伝カウンセラーさんがついてくれ、わからないことや困ったことがあればいつでも相談にのってくれます。授業当日は実際の遺伝カウンセリングと同じくらいの時間を使って、遺伝カウンセラーコースの学生、臨床遺伝専門医であるコースの先生、認定遺伝カウンセラー、臨床心理士の前で行います。ロールプレイ終了後には全員からコメントがあり、フィードバックをしてもらえます。 授業前からの準備は大変だし、本番はみんなに見られているのでかなり緊張しますが、愛情のこもったコメントをたくさんいただくことができ、多くの学びを得ることができました。それと、大きな自信に繋がりました。「あのロールプレイを乗り越えたんだから大丈夫!」と思える場面がその後たくさんありました。 このような授業が受けられるのは、経験豊富な先生(臨床遺伝専門医)や遺伝カウンセラーが揃っている京大だからこそではないでしょうか。

2、臨床研究について学べる:
主にM1の前期で臨床研究とは何か、良い研究にするためにはどうすれば良いのかなど、臨床研究について座学や演習を通して学び、その学びを土台にしてM1の終わりごろから課題研究を進めます。 コースの授業や実習と並行して研究を進めていくことはとても大変でしたが、実際に課題研究として自分でやってみたことで研究の大変さや達成感を肌で感じることができ、とてもいい経験になりました。困った時はコースの先生方だけでなく他の研究室の先生や同期も相談にのってくれ、的確なアドバイスをいただけました。 このような経験ができるのは、遺伝カウンセラーコースが社会健康医学系専攻に属している京大ならではのことだと思います。

「遺伝カウンセラーへの第一歩」

私はかねてより憧れていた遺伝カウンセラーの世界に飛び込むため、遺伝カウンセラーコースのある京大SPHに進学しました。当コースでは、京大病院を中心に1年間の実習を行い、約100症例を経験できます。実習に加え、臨床遺伝の専門家による濃密な講義に、経験した症例の発表、実践的なロールプレイ…と盛りだくさんのカリキュラムです。あまりの課題の多さに心が折れそうになることもありましたが、終わってみると知識と経験が身に着いていることを実感できます。また、実習を通してもった疑問をそのまま研究のテーマとし、追求することも可能です。研究をするにあたり、基礎となる考えや研究手法については、SPHの講義でこれまたみっちりと学ぶことができます。各分野の最前線でご活躍されている先生方の講義は、非常に鮮烈でした。私は学部修了後すぐの進学であり、社会経験がないため周囲に後れを取らずにいられるか大変心配でしたが、多彩な知識と経験をもつ同期に助けられながら最後まで乗り越えることができました。京大SPH,遺伝カウンセラーコースで学んだことは一生の宝物です。長いモラトリアム期間を終え、社会人となりますが、卒後すぐの京大SPHへの入学を選んだ自分は間違いではなかったと思います。ここでの学びを活かし、遺伝カウンセラーとして歩んでいきます。

「ここでしか得られないものがある」

志の高い仲間や後輩、優しい先輩方、SPHの方々、熱心にご指導下さる先生方と出会え、大きな財産となりました。

京大遺伝カウンセラーコースは、遺伝医療の講義の他に医療統計学や疫学など社会医学を学べます。朝から夜遅くまでの講義に加えて、京大病院や兵庫医科大学での実習や多くのセミナーや学会もあり、濃密で充実した2年間でした。ロールプレイ実習などは臨床遺伝専門医の先生方や遺伝カウンセラーコースの先輩方から自分の遺伝カウンセリングに対するアドバイスを頂け、遺伝カウンセラーになるにあたっては大変勉強になる貴重な機会となります。セミナーや学会では、最新の遺伝医療を学ぶことができ、全国の遺伝医療を専門とする先生方や認定遺伝カウンセラーの方々、多職種の方々と出会え、励みになります。

また、京大遺伝カウンセラーコースの最大の魅力は、やりたいことを何でもやらせて頂ける素晴らしい環境だということです。ここでしか絶対にあり得ないと自信をもって言い切れるような貴重な機会にもたくさん恵まれます。そして、一人では難しいことでも温かく見守ってご指導・ご支援して下さる先生方や仲間がいます。困った時は先生や先輩方に気軽に相談すると皆優しく的確にアドバイスをくれ、言葉一つ一つ取りこぼさないようにと思うほど、いつも全力で向き合って下さります。

さらに、先輩方との繋がりが深いところも京大遺伝カウンセラーコースの強みだと思います。在学中に先生方や先輩方が作って下さる横の繋がりは、卒業後に実感します。全国でご活躍されている先輩方と繋がりがあることで色々な情報を共有することや教えてもらうことが出来ます。京大遺伝カウンセラーコースでしか得られない経験、してみませんか。

「志向・試行・思考」

京大遺伝カウンセラーコースでは、臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーによる充実したカリキュラムが用意され、学会や講習会に積極的に参加することができ、最新の情報に触れる機会が多く得られます。加えてSPHの社会健康医学に関する系統的な授業だけでなく、他学部の授業も受講できる等、学ぶための道は広く開かれています。様々な分野における専門性の高い先生方の指導を仰ぎながら、多彩な学生と切磋琢磨することにより、多種多様な価値観や思考が創出される瞬間を経験することができます。そしてそこで得られた知見も思考も人脈も、これからの自分にとってとても大切なものとなっていくと思います。

「遺伝カウンセラーとは何か?」この問いに対して入学時、現実的な答えが想像できませんでした。そして、この2年の間に知識と経験を積み重ねていく中で、理想と現実の違いに悩み、道に迷う事も多々ありました。その度に関わる皆様に助けていただきながら、試行錯誤を重ねています。私は今現在もこの問いに対する答えは見つかっておりません。然しながら、このコースは自分の志向する理想に近づくため試行し、その結果について充分に思考できる環境が整った場所です。ですので、この問いに対する答えをこれからも思考し続けていける場所だと考えています。

「二度とない、貴重な2年間」

多忙な2年間になると覚悟のうえで入学したつもりでしたが、(良い意味で)ここまで濃密な2年間を過ごすことになるとは想像していませんでした。私はそれまで勤めていた仕事を辞め、地元を離れて京都に来たので最初は不安ばかりでしたが、めくるめく日々にその不安はかき消されました。京大SPHの授業は刺激的で、先生も生徒も個性的で楽しい人たちばかり。講義を通して、遺伝カウンセラーコースだけでなく他分野の方々とも交流を深めながら、ともに課題を乗り越えてきました。

授業に実習、課題研究など、学校生活のどの瞬間を切り取ってもハードな日々でしたが、振り返ればいつも周りの方々に助けられていました。「こんなことを聞いてもいいのだろうか」と一人で抱え込む必要はまったくありません。どの先生も先輩も皆、その疑問符を全力で受け止めてくださり、解決の糸口を一緒に考えてくださいました。自分では気づかなかった観点からアドバイスを頂くことで視野が広がったと思います。さらに、様々な学会やセミナーに参加する機会がありますので、学校の枠を越えて全国に仲間がいることを改めて実感することができます。また、そんな多忙な日々でも、先生方は大切な息抜きの時間もしっかり考えてくださいました。立ちはだかる大きな山に何度遭難しかけたか覚えていませんが、そんな温かい先生たちに支えられながら、何とか乗り越えることができたのだと思います。

このような2年間の中で自然と身についたフットワークの軽さ、たくさんの方々との交流から生まれるコミュニケーション能力は、実際に臨床現場で遺伝カウンセラーとして働く中でとても大切な要素であり、この環境だからこそ実現できたことと感じています。自分の人生において誇りと思える有意義な2年間でした。

「遺伝カウンセラーコースに入学する前にやっておきたいこと」

京大遺伝カウンセラーコースに入学する直前、私は事前に何を勉強しておくべきなんだろう、どんな知識が必要だろうかと考えていました。 特に私は医療系出身ではないため、授業についていけるか不安でいっぱいでした。 今、受験を考えられている皆さんの中にも不安を感じている方がきっといらっしゃると思います。

しかし、そんな心配は必要ありません。 講義の内容は難しいものも多かったですが、同期や先輩方に教えてもらうことで乗り越えることができました。 京大遺伝カウンセラーコースには様々なバックグラウンドを持った頼りになる先輩方と先生方がいらっしゃいます。 入学前に講義の内容を予習できればとても良いのですが、もしわからないことがあっても理解できるまで指導してくださいます。

そして、遺伝カウンセラーコースを卒業した今気づいたことは、認定遺伝カウンセラーになるうえで必要のない知識などないということです。 講義などで得られる知識だけでなく、普段の生活や趣味で得られる知識も含めて、これまでの様々な経験が遺伝カウセリングに携わるうえで重要な要素となります。

ですので、入学前の勉強・経験で無駄になるものは何一つありません。無関係だと思うことに対しても経験して吸収してください。 それが遺伝カウンセラーとしての第1歩を踏み出すための、大切な土台となります。 この2年間を通じて、私はそう強く実感しています。

「人生が変わった2年間」

2年間で人生が大きく変わりました。勿論、卒業後はもっと変わっていくと思います。
遺伝医療分野は世界的に進んできている分野ではありますが、その中で日本も大きく変わろうとしています。
その大きな転換点に今いるんだ、そしてその中心となっていくんだという感覚が2年間ずっと続いていました。
私は看護師として、手術室勤務後、遺伝医療の世界に飛び込みました。臨床経験の中で、これからは遺伝という分野が非常に大事で、伸びてくる分野ではないかとふと考える出来事があり、今まで考えていた人生設計を思い切って変えてみようと入学しました。
初めての大学院生活、膨大な講義、勉強量、実習などパンクしかけな状態が2年間続き、殆ど瀕死の状態で何とか卒業することができました。ただ、ここで書けるほど簡単で単純ではありません。
まさに人生が変わるほどの2年間でした。人としても、社会人としても、怒られながら大きく成長できたと感じています。
今後、私の人生のターニングポイントを聞かれたら、間違いなく京大遺伝カウンセラーコースに入学したことだと振り返ることになると思います。
もし、興味があるなら、「今」飛び込むべきだと思います。
でも、私は京大の遺伝カウンセラーコースだったからこそ、そう思うのかもしれませんね。

「世界が広がった2年間」

京大遺伝カウンセラーコースでは、社会健康医学に関する講義や演習に加え、遺伝カウンセリングの実習や課題研究に取り組みます。遺伝医療に関する研究に取り組むにあたっては、学会や講習会に積極的に参加して最新の情報を知り、ディスカッションを重ねていくことが非常に重要になりますが、当コースでは、学会や講習会に参加しやすい環境が整っています。日常会話もままならない英語力の私でしたが、2年間に2つの国際学会に参加し、自分の研究成果を発表する機会を頂きました。遺伝医療を取り巻く環境は各国で異なりますが、共通の課題も多くあります。どんなに小さな成果であっても臆さず発表することで、国内外の医療者や研究者とディスカッションを重ねるきっかけとなり、研究テーマについてより深く考えることができました。また、遺伝カウンセリング、遺伝医療に関する最新の動向を知ることができたことは、本当に貴重な体験となりました。

講義に実習に課題研究に、と非常に多忙な学生生活ですが、当コースには挑戦したいことを全力でサポートしていただける先生方がいることがとても魅力的な点であり、自分の世界が広がった2年間であったと感じています。

「コースの特色と学びたいことがマッチした二年間!」

私が、京大の遺伝カウンセラーコースに入学して良かったなと思う点は次の3点です。

① 3人の臨床遺伝専門医、2人の認定遺伝カウンセラーから直接指導を受けることができる:様々な価値観をもった方が来談する遺伝カウンセリング。複数人の先生の遺伝カウンセリングのスタイル、遺伝カウンセリングに対する考えを間近で学ぶことはできたことは私の一生の財産です。

② 実習生ながらひとつひとつのケースに深く関わることができる:実習生の率直な意見や提案を取り入れてくださる優しい先生・先輩方と一緒にそれぞれのケースについて話し合い、時には院生がクライエントとお話することもあります。初めてクライエントと目と目を合わせて直接お話させて頂いたときの感動は今でも忘れられません。

③ 研究に本気で取り組むことができる:京大の遺伝カウンセラーコースは、臨床研究の方法を学ぶための授業もあります。高い志を持った同期と日本最高レベルのSPHの授業を受けることができ大変感激致しました。一方で、海外の学会に参加させて頂く機会を頂けたことも当コースならではと思います。最新の遺伝カウンセリングの研究を見聞きし、海外の遺伝カウンセラーや臨床遺伝専門医とお話できたことは非常に刺激的で、研究のモチベーションが一段と上がりました。

「宝物となった2年間」

当コースを志そうとされている皆さん、こんにちは。これを書いている今日は3月17日、当コースの追いコンの日です。「とうとうこれを書く日が来たのだな」、と感慨深い思いがしています。

私は8年の助産師経験後にコースに入学しました。これをご覧になられている方の中には社会人経験の方もいらっしゃるかと思います。コースに入学するには現在の仕事を退職する必要があり、私も一度は遺伝カウンセラーになることを諦めました。ですが、臨床経験から生まれた課題をそのままにすることはできず、「なるなら今だ」と思いきって仕事を退職しました。(学費や生活費のことなどとても心配しましたが、学会参加の補助や、学費免除のシステムなど利用できるものがありますので、「なんとかなります」。ですが、2年間を思いっきり勉学に当てるために、入学までに貯金に励むことをお勧めします。)

退職して進学する中でまず感じたことは“自分の学びのためだけに時間とお金が使えることの幸せ”です。京大に入学してからの毎日は新しい刺激の連続で、常に新しい出会いがありました。京大で2年間学べたことは私の人生の宝物であり、誇りです。

京大遺伝カウンセラーコースの学生に求められるものは高く、修了することは決して楽なことではありません。しかし、京大遺伝カウンセラーコースほど充実したカリキュラムをもっている大学はほかになく、4月からの就職を目前に控えた今、「京大で学んだから大丈夫」と思えるようになりました。また、学生の疑問や悩みに真正面から向き合ってくださる先生方と認定遺伝カウンセラーが常にそばにいらっしゃいますので、安心してください。

そしてもう一つ、この2年間で得た宝物は同期です。辛いことや困難なことも同期がいたから乗り越えることができました。努力するのは自分ですが、支えてくれる仲間がいつもそばにいます。

進学を迷っておられる方がいらっしゃいましたら、まずはオープンキャンパスにぜひいらしてください。2年間は長いようですが、あっという間です。激動の2年間ではありますが、このコースに進学したことを後悔したことは一度もありません。夢と志をもった方々が京大遺伝カウンセラーコースにたくさん来て頂けることを楽しみにしています。

「入学して分かる先生方のすばらしいお人柄」

受験前、先生方に面談で会った際、全員厳しい表情をしていたので、入学が決まってからも先生方とうまくやっていけるか不安がありました。

しかし、入学後すぐにその不安は払拭されました。お堅いイメージとは裏腹に、笑うときはおもいっきり笑い、時には冗談も連発し、入学前のイメージとは真逆な一面も多々ありました。もちろん、学生の勉強や研究においては、真剣に向き合ってくれて、常に協力的でした。また、学業だけでなく、卒業後のことも視野に入れ、卒業生や外部の先生方との交流の機会も積極的に設けてくれました。この2年を振り返ると、先生方は学生が立派な遺伝カウンセラーになれるように常に多方面からサポートし、愛情を注いでくださいました。

「挑戦できる環境」

2年間、講義・実習・研究ととてもハードで充実した学生生活を送れるのはもちろんですが、その中から個人的に興味や関心を持ったことについて、実際に挑戦させてもらえる環境が整っています。先生や仲間に気軽に相談できること、個人の意見を尊重してもらえる環境であること、面白いと思ってもらえたことにはバックアップしてもらえることから、私は実際に、自身が中心となって一般成人を対象としたヒト遺伝リテラシー向上を目指した研究活動をさせてもらえました。また、米国人類遺伝学会に行ったり、高校生への特別講義もさせてもらったりました。勉学や研究について声をあげられる環境であることはもちろん、イベントや交流会でも学生が主導となって考案していく楽しさがあり、必然的に研究室内のチームワーク力が高まりました。このような、やってみたいことにどんどん挑戦させてもらえたことから得た経験や、備わった考える力は今後必ず役立っていくと確信しています。

「長くて短い2年間」

遺伝カウンセラーコースの2年間は、今まで経験したどの2年間とも違う濃密な時間です。4月に入学してからは、朝から晩までびっしりのスケジュールとにらめっこする毎日。学部時代はド文系で、短い社会人生活でも全く医療とは無縁だった私は、遺伝カウンセリングについて右も左も分からない状態で飛び込んだため、ある程度の覚悟はしていました。が、しかし…現実は想像を遥かに超えるハードな日々でした(もちろん今後もハードな日々を覚悟しています!)。

SPHを卒業するためには、コース専門の科目だけではなく、疫学や医療統計学など、沢山の科目を履修する必要があります。正直、何から手をつけたらいいのかも分からない、夜遅くまでかかっても全く終わる気がしない課題などを常に抱え、くじけそうになったことは数え切れないほどありました。そのたびに個性溢れる仲間や先輩、先生方に助けられ、支えられ、導かれ、乗り切ることができました。このような恵まれた環境が、遺伝カウンセラーコースの素晴らしいところだと思っています。

思い返せば、あっという間の2年間でした。勇気をもって新しい道に挑戦したことは、本当によかったと思っています。後悔はありません。これからも、色々な夢をもった仲間が、遺伝カウンセラーコースに増えていくことを楽しみにしています。

「魅力的な人々が集まるところ」

京大遺伝カウンセラーコースの2年間は、授業・実習・研究に追われる2年間でした。しかし、同時に、多くの人達との関わりが常にある刺激的な2年間でもありました。そこで、京大遺伝カウンセラーコースの生活ではどんな人たちと過ごすのかを紹介します。

1、コース学生:遺伝カウンセラーになりたいという目標は同じであれ、バックグラウンドは様々です。始めは、年齢も職歴もバラバラな同期・先輩と仲良くなれるか不安でした。しかし、毎日院生室で顔を合わせて、難しい課題に取組んだり、悩み相談をしたり、時には京都の町へ出かけたりと苦楽をともすることで、今では家族と同じくらい自分を理解してくれる仲間となりました。これは、広く問戸を開いているコースならではの経験だと思います。

2、コースの先生方:専任の先生が3名、認定遺伝カウンセラーが2名も指導にあたってくださる遺伝カウンセラーコースは他に無いのではないでしょうか。多領域の専門知識を教えていただけるのはもちろん、先生方との距離がとても近く気軽に質問に行くことができます。先生方は全員、普段から遺伝カウンセリングを行われているので、現場に即したアドバイスをいただくことができます。他の研究室の学生からも「遺伝カウンセラーコースは先生に綿密に指導してもらえるからうらやましい」と言われるくらいでした。指導にアツい先生方に必死についていったことで、現場で行かせる知識と経験を得ていたように感じます。

3、他の研究室の学生・先生方:社会健康医学系専攻には様々な医療職の方々が入学し、授業ではそれぞれの立場からの意見が交わされます。このような研究室を超えた交流は普通の大学院ではなかなか無いプログラムなので、刺激的な毎日を過ごすことができました。特に、私は医療とは関係のない分野から進学したので、医療職の方々と学友になれること自体が新鮮でした。遺伝カウンセラーコース以外の医療職の方々から「遺伝カウンセリングに対する意見」を聞けるのも、京大ならではの経験だったと思います。また、他の研究室の先生も、質問に対しては親身に指導してくださいました。よって、遺伝カウンセラーコース以外の社会医学系の学問に関しても知識を深めることができ、遺伝カウンセリングについて多角的に考える視点を得ることができました。

他にも、遺伝医療関連の学会やセミナーに数多く参加させてもらえることで、他大学院の遺伝カウンセラーコースの学生・先生方と仲良くなれます。さらに、このコースは縦の繋がりがとても大事にされているので、先輩達に学生生活や就職の悩みを気軽に相談できます。このように、京大遺伝カウンセラーコースで出会う先生方・学友たちは、卒業後の遺伝カウンセラー人生をより豊かにしてくれる財産になることに違いと確信しています。

「全力疾走の365日×2年間です」

1年目は授業と実習(後半)、2年目は実習(前半)、研究および学会発表に重点を置いたカリキュラムです。実習では事前検討、遺伝カウンセリング、フォローアップなどを通し、1つの症例に対してしっかりと取り組むことができます。授業・研究では、遺伝医学・遺伝カウンセリングの専門知識だけでなく、公衆衛生学的な課題解決のためのアプローチを学び、実践します。

ロールプレイ授業の振り返りで悔し泣きすることも、課題等のために院生室で夜を明かすこともありましたが、その度に尊敬できる教室の先生方、先輩方、皆様との交流で初心を思い出し、飴と鞭のように絶妙のタイミングで開催されるBBQや納涼会、学会での遠征など楽しい行事に励まされて気が付いたら2年間終わっている・・といった感じでした。キャンパスの付近に美味しい飲食店が多いことも、嬉しい気分転換になりました。

また、遺伝医療の中でも様々な分野に接する機会のあるコースですので、進路選択までに各領域の特長や魅力を十分に知ることができると思います。実習では家族性腫瘍をはじめ、神経科領域、産婦人科領域、耳鼻科領域、その他様々な分野の取扱いがありますし、研修会等のロールプレイや懇親会では、他施設の先生方に現場での取り組みや遺伝医療への姿勢を学ばせていただくこともあります。ボランティア活動に参加し、疾患の当事者やご家族の方と実際に接する機会もあり、密度の濃い2年間を送ることができます。

「一皮むけた2年間」

京大SPHそして遺伝カウンセラーコースは、とても教育熱心でユニークな先生方に惹かれ、これまた熱く、様々な目標や問題意識を持つ院生が集う場です。そんな中で、医療系のバックグラウンドや社会経験もなく、ただ遺伝カウンセラーへの関心とあこがれだけを持って入学した私は、「本当にここに来て良かったのかな?」という不安を抱えてのスタートとなりました。しかし周囲の人々に支えられたり助け合ったりしながら、なんとか講義漬けの半年間を乗り越えました。そして実習やロールプレイが始まるとよりハードな生活となりましたが、確かに力がついていくのを実感しました。特に病院実習では、様々なケースを経験し、実際のクライエントやスタッフとのコミュニケーションを通して、非常に多くを学びました。また、学会やセミナー参加のために遠方にも出かけていき、そこで多くの先生方、先輩方、同期達と出会い、つながりが広がりました。入学前に想像していたよりもずっとアクティブで、カレンダーが真っ黒になるような2年間を過ごしました。入学当初の自分より、一皮むけて少しは逞しくなったかなと思います。しかし、同時にまだまだ修行が足りないということも、ひしひしと感じています。これからさらに二皮、三皮とむけるように、コツコツと励んでいきたいと思います。

「先生方との距離が近い」

私たち院生が生活している院生室の両隣が先生方のお部屋になっています。先生に聞きたいことがあれば、メールをお送りするより直接お部屋に伺った方が早い、そんな環境で院生は日々過ごしています。さらに、隣の敷地にある京大病院の遺伝子診療部では、現在3人の先輩が遺伝カウンセラーとして活躍されています。また、セミナーや研修会の際には研究室のメンバーで一緒にご飯を食べに行ったり、観光したりと、院生同士、院生と教員がとっても仲良しで教室の雰囲気がとても和やかです。

院生と先生方の距離が物理的にも心理的にも近いことが、京都大学の遺伝カウンセラーコースの大きな特徴のひとつだと思います。

授業や実習の中で疑問が生じたとき、課題研究について悩んでいるとき、すぐに質問をしたり、アドバイスをいただける環境があります。授業や実習をこなしながら、課題研究を進めていかなければならないスケジュールの中で、疑問に感じたことをそのままにしてしまうと、せっかくの自分の学びにつながる芽を潰してしまうことになります。忙しいスケジュールの中で、遺伝カウンセラーコースでの学びをできるだけ自分のものにできるよう、先生方や先輩方のお力を借りることができる、ということが充実した2年間の院生生活を送ることができた大きな要因のひとつだと思います。

「全国にいる素敵な仲間」

現在、認定遺伝カウンセラーは国内にまだ200人程度しかおらず、職場に自分しか認定遺伝カウンセラーがいない、という環境の中で働く人も少なくありません。しかし、このコースで過ごす2年間では、実習や学会、セミナー、その他お楽しみイベントで京大GCコースの先輩方と関わる機会が多く、遺伝カウンセリングだけではなくプライベートの話で盛り上がったりもします。特に毎回の遺伝カウンセリング学会では、開催に合わせて1期生から在学生までが一同に集まり同窓会を開き、近況を報告しあっています。様々なバックグラウンドを持つ人がいるため働き方も様々で、それぞれが自分の長所を生かした働き方をしていてお互いよい刺激になっています。

職場に同じ職種の人がいないという状況に、不安を持つことも多々ありますが、全国にすぐ相談できる仲間がいるということは、新境地でチャレンジすることへの大きな励みになります。

「ここが魅力!京大遺伝カウンセラーコース」

遺伝カウンセリングについて幅広く学べるカリキュラムが用意されている、という点に大きな魅力を感じて本コースに入学いたしましたが、実際に入学してみると、更に沢山の魅力を発見することが出来ました。ここではそのうちの2点をご紹介したいと思います。

・実習での学びをアウトプットする場がある:1年生の後期からは遺伝カウンセリング実習が開始となります。そして、隔週で開催されている遺伝カウンセリング合同カンファレンスでは、自身の担当した症例について発表する機会を与えて頂けます。遺伝カウンセリングの内容についてまとめ、その課題を考え、発表するという一連の手順を踏むことで、実習について改めて振り返ることが出来ると同時に、発表後には、カンファレンス参加者とのディスカッションを通じて、新たな気づきを得ることが出来ます。

・多様なバックグラウンドの方々と交流することが出来る:本コースは社会健康医学系専攻(SPH)に属しています。SPHの院生には、医師や看護師として臨床経験を積んだ方や、社会人として豊富なキャリアのある方などがいらっしゃり、そのような方々とお話することで、新卒の私が見たことのない世界を知ることが出来ました。この、色々な世界を知る、という経験は、遺伝カウンセラーになる上でも大切なものだと思うので、これからも大切にしていきたいと思います。

本コースに入学すれば、恵まれた環境で濃密な2年間を過ごせること間違いなしです!これからは、京大遺伝カウンセラーコースで学べたことに誇りを持ち、その名に恥じないよう、日々の仕事に邁進していきたいです。

「出会い」

遺伝カウンセラーコースで出会った方々(遺伝カウンセラーコースの先生・先輩・同期・後輩、他施設の遺伝カウンセリング関係者の方々、社会健康医学系専攻の方々、病院実習でお会いしたクライエント、研究でお世話になった方々)から多くのことを教えて頂き、視野を広げることができました。遺伝カウンセラーコースの2年間は、勉強量だけでなく貴重な“出会い”も多かったです。その出会いは遺伝カウンセリングを学ぶための大きな励みとなり、狭かった自分の視野を広げてくれました。今後も遺伝カウンセラーコースで学んだ知識やスキルを生かし、チャレンジしていきます。前進する原動力を与えて下さった方々一人一人に感謝の気持ちでいっぱいです。

「刺激的な人々との出会い」

私は病院で働いている中で遺伝カウンセリングについて学びたいと思い、入学しました。授業では、受講している私たちが多様なバックグラウンドを持つにも関わらず、どの先生方も丁寧に、何より熱意を持って教えて下さっていました。第一線で研究されている先生方の熱意に刺激を受け、関心はどんどん膨らみ、それぞれのフィールドで活用できる視点や、考え方を自然と身に付けることができていたように感じます。 また、授業ではグループワークが多くあったので、様々なバックグラウンドの同期の意見はとても新鮮でした。自分が知り合うことのなかったような職種や分野の人、多様な背景を持つ同期との出会いも大きな刺激でした。そのような同期とディスカッションする中で、今までの自分にはなかった視点や関心がどんどん湧いてきたように思います。共に学ぶ中で本音を言い、たくさんぶつかったこともありましたが、つらい時は大きな支えとなってくれるような存在でした。

社会健康医学系専攻に入学して、今まで出会ったこともない先生や同期、先輩方と出会う機会を得られたことが、本当に何よりも私の宝となったと思います。ここで出会った様々な人や知識から得たたくさんの刺激こそが、今後どのような職場でも自分の原動力になると確信しています。

「卒業後の目標」

「遺伝カウンセラーになりたい」という思いを胸に、社会健康医学系専攻(SPH)に入学しました。京大病院と兵庫医科大学病院を合わせて、1年間で約150症例もの遺伝カウンセリングに陪席させていただきました。非医療系学部出身の私にとっては、自分が患者以外の立場で病院に行くのすら初めてで、どう話を聴いたらよいのだろう、何て言葉を返したらよいのだろう…と模索する日々でした。これが正解ということのない対話の中で、クライエントさんの考えをクライエントさんの言葉で整理できる遺伝カウンセラーを目指して、今後も頑張ります。。

また、遺伝カウンセラーのための勉強はもちろん、専門職学位課程ならではの公衆衛生の専門的な授業もたくさん受けることができました。ただ、その面白さはわかりやすく手短に説明することができません…。よく友人から「大学院で何をしているの?」、「修論はどんなテーマだったの?」と尋ねられますが、未だに困ってしまいます。いつか異なる分野の友人にも「面白そうだね!」と言ってもらえるように、遺伝カウンセリングやPublic Healthの魅力をわかりやすく伝えられるようになりたいです。

「講義について」

1年次は講義が中心の毎日です。SPHの必須科目に加え、多くの専門科目を学びます。必須のコア科目は5領域あり、医療統計学、行動科学、環境科学、医療政策、疫学などです。大学での専門が「医学系」(医、歯、薬など)以外の院生は、医学基礎Ⅰ、Ⅱ、臨床医学概論を受ける必要があります。専門科目とは、基礎人類遺伝学、遺伝医療と倫理・社会、臨床遺伝学・遺伝カウンセリングなどです。合同カンファレンスが、近畿大学大学院 総合理工学研究科 理学専攻 遺伝カウンセラー養成課程とともに、隔週金曜日に行われています。医師や看護師、臨床心理士などが多く参加されており、各症例の遺伝カウンセリングについて活発な意見交換を行っています。専門科目のほかにも、統計学やゲノム、医療倫理学、質的研究の方法論などについての、研究や知識のさらなる向上につながる授業も受けることができます。
前期の授業数は多く、平日は毎日授業があり、朝は8時45分から、夜は19時45分までの日もあります。後期は実習が始まるので、授業数は減ります。前期よりも専門的になった授業が、実習で感じたさまざまなことを生かし、充実したものになっています。

2年次は遺伝医学特論以外に講義形式の授業はありませんが、実習と合同カンファレンス、課題研究を行います。

「実習について」

遺伝カウンセラーコースは1年次の後期から2年次の前期にかけて京都大学医学部附属病院、兵庫医科大学病院での遺伝カウンセリング実習があります。 京都大学医学部附属病院では遺伝子診療部の遺伝カウンセリングに同席し、さまざまな疾患を経験します。兵庫医大病院では出生前の遺伝カウンセリングに陪席します。実習で同席した遺伝カウンセリングについては後日、合同カンファレンスで医師、心理、看護職の方々からご意見をいただき、討議します。

講義だけではなく遺伝カウンセリングの場を体験することで、さまざまな疾患についてのさらなる理解を深め、また心理・社会的フォローやクライエントとの関わり方など遺伝カウンセリングの技法を学ぶことができます。一つ一つの遺伝カウンセリングから得るものが大変多く、充実していると思います。

「院生の多様なバックグラウンド」

院生のバックグラウンドは幅広く、社会人経験者と学部卒業者半々で構成されています。個性豊かで多様な経験を有する院生が集まっており、それぞれが持つ専門知識や得意分野は異なっています。したがって、院生ひとりひとりの知識を共有することにより、お互いの能力を高めあうことのできるという刺激的な環境の中で、私たちは日々の学習に取り組んでいます。また、私たちは共に過ごす時間が長く、その中で自然と連帯感が生まれ、率直に意見を交換することの出来る関係を築いてきました。こうした関係を通して、全員で「遺伝カウンセラー」という同じ目標に向かって、切磋琢磨しながら頑張っています。

「生活について」

大学院のある建物は京大医学部構内にあり、また本部キャンパスにも近いので図書館や大学生協のアクセスが便利です。夜遅くなった時も学食やお店が近くにあるので困ることはありません。構内からは大文字山を眺められ、近くには節分祭で有名な吉田神社があります。また、バス停も近くにあり、交通の便もよいという環境のいいところです。

一年目の前期は、月曜日から金曜日まで、講義とゼミ・カンファレンスで充実した忙しい時間を過ごしていました。講義は専門科目以外の講義もたくさんあり、講義中には他のSPHの院生と意見を交わすことができ、広い知見が得られました。後期は講義数が少なくなりますが、京大病院や他施設での遺伝カウンセリング実習をこなし、実習後にもレポート作成を行うなど、毎日頑張ってきました。時には膨大な課題に追われ、夜遅くまで頭を抱えていることもありましたが、振り返ってみるとその時間が今の自分の力になっていることを実感しています。また、平日だけでなく、土日も遠方でのセミナー・学会に参加し、学会中は勉強や情報交換にいそしむ傍ら、夜は他の参加者や遺伝カウンセラーコースのメンバーと一緒に楽しく過ごしました。研究室は遺伝カウンセラーコースの院生だけでなく、博士課程の先輩方などと一緒なので、院生生活でのアドバイスをいただいたり、楽しくお話をしています。また、研究室やその他の部屋には、院生の勉強や研究・日常生活に必要な備品が整えられており環境に大変恵まれています。こんな忙しい中でも、先生をはじめとする周りの方々に支えられているおかげで、私達は元気に笑ってモリモリ頑張っています。

「交流について」

同じ研究室の仲間でゼミを行ったり、季節ごとに宴会を開いて仲良くしています。特に遺伝カウンセラーコースのメンバーとは授業や研究室で長い時間を一緒に過ごし、ディスカションから生活面での悩み相談まで、さまざまなコミュニケーションをはかっている日々です。また、暇と口実を見つけてはメンバーと京都散策をしたり、飲み会をしてさらに仲良く楽しく親睦を深めています。授業や普段の生活を通してSPHの他の研究室の学生とも交流があり、宴会や催し物に参加する機会があります。

「キャンパスライフ」

遺伝カウンセラーコースのカリキュラムは一年の前期に授業が集中していて、9月までは朝から晩までぎっしりと授業があります。基本的な知識を習得した後に実習に入りますが、いろいろな状況のクライエントを前に、学べることははかり知れません。貴重な学習ができると思います。院生室はこじんまりとアットホームな雰囲気で、先輩がいろいろ助言をしてくれるので、困ったときにはお世話になっています。大学の図書館など施設も充実しているので勉強の助けになります。大学は緑が多く、鴨川のほとりにあり、適度に都会で交通の便もよく勉強や仲間との交流に大変素晴らしい場所にあります。遺伝カウンセラーコースに入学されると、とても貴重な体験と勉強ができると思います。

「キャンパスライフ」

その後の波乱の日々を暗示するかのような大雨の中、私たちの大学院生活は始まりました。遺伝カウンセラーコースの院生は、先生方からも「バラバラ」と言われるように、年齢もバックグラウンドも異なりますが、忙しい中でもお互いに励まし合って、時には仲良くお茶とケーキを囲んでのんびりすることもあります。幸いにも(?)研究室へは24時間出入りが自由なので、時間を気にせず自分のペースで勉強することができ、研究室に行くといつも誰かしらの人がいるので励まされます。講義や実習、研究等で忙しい生活を自分のペースを見つけてこなすのは大変ですが、同期の仲間や先輩方、先生方に支えられながら毎日を過ごしています。ハードで倒れそうになることもありますが、素敵な環境で学べる機会があることに感謝しながら、無事に卒業できることを夢見て日々頑張っています。

「授業について」

本学の遺伝カウンセラーコースでは、遺伝カウンセリングの専門科目以外にも公衆衛生・健康科学についての基礎科目を同時に学ぶことができるという点が大きな魅力の一つです。そのため、医療に関する広い視野を持ちながら遺伝カウンセリングについて考えていくことができます。また、学外の講師を招いた講義も多く、各分野の最先端の話を聞く機会にも恵まれています。
専門科目は、経験豊富な複数の先生方から丁寧な指導を受けることができます。特に1年生の後期で履修するロールプレイ演習は、病院実習と併行して行われるため、実習で同席して学んだことをすぐに実践として試すことができるので効果的です。また、1年生の前期から学会やセミナーに積極的に参加することもできます。2年という短い修業期間ではありますが、充実したカリキュラムの中で遺伝カウンセリングの知識、技術、姿勢をしっかりと習得することができます。

「授業について」

1年次の特に前期には授業がびっしりと詰まっています。遺伝カウンセラーコースの必須科目(遺伝医療と倫理・社会、基礎人類遺伝学、臨床遺伝学・遺伝カウンセリング、遺伝カウンセラーのためのコミュニケーション概論)は専門の先生方により少人数性で行われるので、遺伝医療を考える上で最低限必要な基礎知識を理解できるまでしっかりと学ぶことができます。また、SPHの他の科目も医療統計学、行動科学、環境科学、医療政策、疫学などとても興味深く役に立つものばかりなのです。幅広い分野について仲間と一緒にしっかりと勉強できるまたとない機会なので出来る限りたくさん受講することをお勧めします。授業で得た知識は後期からの実習や課題研究ですぐに活かす場があるのでやる気につながりますし、何より授業自体が楽しく飽きさせません。しかし、あまり欲張って受講しすぎると少し痛い目を見るかもしれませんが…何はともあれ、ここの授業で得た知識や経験は自分の人生にとって大きな財産となることは間違いありません!

「実習について」

1年生の後期からは京都大学医学部附属病院、兵庫医科大学病院での実習が始まります。 先生方が実際に行っている遺伝カウンセリングに同席することで、多くのことを学ぶことができます。
専門領域によって、遺伝カウンセリングには違いがあります。そのような中で、クライエント一人一人が抱えていることに対して、 私たち自身が考えていくことが、遺伝カウンセラーの一歩となるのではないかと思います。 実習の後には、合同カンファレンスで症例を発表することで、そのケースを客観的にフィードバックできる機会となり、 新たな知見が得られることもあります。

「各種学会・セミナー・研修会・勉強会への参加について」

私たち遺伝カウンセラーの学生は幅広い知識を身につけ、経験を積むためにも様々な学会やセミナーや研修会に参加し学ばせてもらう機会に恵まれています。例えば、日本遺伝カウンセリング学会、家族性腫瘍学会、日本人類遺伝学会のほか、遺伝カウンセリングアドバンストセミナー、遺伝カウンセリング研修会、家族性腫瘍セミナー、遺伝医学セミナーなどが挙げられます。その他にもコースの先生方が関わっておられる勉強会の機会にお知らせいただき、学生からも積極的に参加している姿が見られます。

学外で学ぶものは、その内容だけではなく、いま現場で活躍されている方のお話を実際に聴けることや、一緒に学ばせてもらう中でお互いに交流していける事がとても大きいと思います。月に1,2回、多い月では毎週末とハードスケジュールに拍車をかけますが、学内での学習とは違った貴重な経験と学びになっていると感じます。

「授業について」

大学院といえば、授業はほとんどなく研究を中心に行うといったイメージがありますが、私たちのコースでは1年次(特に前期)は授業が中心となり、経験豊かな専門の先生方による講義を受けることができます。授業は、遺伝カウンセラーコースの必須専門家科目(遺伝医療と倫理・社会、基礎人類遺伝学、臨床遺伝学・遺伝カウンセリング、遺伝カウンセラーのためのコミュニケーション概論)に加え、MPHの必須科目や様々な選択科目があります。

前期の授業では知識をたっぷり吸収し、後期の授業では前期や実習で学んだことを活かした、演習系の授業内容が増えてきます。このコースには様々なバックグラウンドの人達が集まっているので、お互いの得意分野を活かしながら日々、切磋琢磨しています。また、隔週金曜日には、合同カンファレンスを開いています。これは近畿大学遺伝カウンセラー養成課程や、関西圏の遺伝医療に携わっている専門家、臨床心理士の方々と一緒に開催しているもので、各症例について様々な視点からディスカッションを交わします。その他、不定期ですが外部から様々な分野の専門家が講演に下さることもあります。ハードスケジュールですが、仲間と支え合いながら頑張っています!!2年次は実習や課題研究を中心に取り組むことになります。研究発表会を月に2回程度行い、全員でディスカッションできる場が設けられています。

「バックグラウンドについて」

遺伝カウンセラーコース学生は、新卒者と社会人経験者が約半数ずつ、医療系出身者と非医療系出身者(生命科学系や文系など)が約半数ずつと、いろんなバックグラウンドをもった人で構成されています。このような多様な背景をもった人とのディスカッションを通して、いろんな人の価値観や考え方を知ることができ、視野を広げることができます。

「実習について」

遺伝カウンセラーコースでは、1年生の後期から京都大学医学部附属病院、兵庫医科大学病院で遺伝カウンセリング実習が始まります。
前期に講義として疾患自体は学んでいたとしても、遺伝カウンセリングに来られるクライエントは当然のことながら一人一人違い、また悩んでおられることも違います。実習を通して学ぶことは、今自分の目の前にいるクライエントは何を求めているかということ。それはいくら勉強したからといって、事前にすべて準備できることではありません。そんな、一人一人に対応していくことを学べるのは、実習しかありません。

「多様な人々とのディスカッションを通して、物事を深く広く考えることができます」

専門職学位課程(遺伝カウンセラーコース)を修了した後、研究を継続したいという思いから、医療倫理学分野の博士課程に進学しました。専門職学位課程には、医療系だけでなく非医療系の人もおり、年齢層も幅広く、多様なバックグラウンドや価値観を持った人がいます。このような仲間や先生方とのディスカッションを通して、一つの物事を多角的に考え、深めていくことができたように思います。

社会健康医学系専攻博士課程の大学院教育コースミーティングでは、月1回のミーティングと、年1回の合宿を行っています。合宿では、博士課程の院生が各自の研究について発表し、先生方や院生とディスカッションを行います。自分の研究室以外の先生方や院生からの意見をもらい、自身の研究について視野を広げる大切な機会となっています。また、合宿という形式であるため、夜通し熱いディスカッションができるというのも大きな魅力です。私は、遺伝カウンセリング学を専門にしていますが、このような多様な人とのディスカッションを通して、幅広い考えや価値観を知るということは、研究だけでなく実践をしていく上でもとても貴重な体験だった感じています。