京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻

健康増進・行動学分野古川壽亮教授、重慶大学 Peng Xie教授、Oxford大学 Andrea Cipriani教授、Amsterdam自由大学 Pim Cuijpers教授らによる児童青年期の不安障害に対する種々の精神療法のネットワークメタアナリシスが、JAMA Psychiatry (IF=16.642)に発表されました

一般 2019年04月19日

健康増進・行動学分野古川壽亮教授、重慶大学 Peng Xie教授、Oxford大学 Andrea Cipriani教授、Amsterdam自由大学 Pim Cuijpers教授らによる児童青年期の不安障害に対する種々の精神療法のネットワークメタアナリシスが、JAMA Psychiatry (IF=16.642)に発表されました。

Zhou X, Zhang Y, Furukawa TA, Cuijpers P, Pu J, Weisz JR, Yang L, Hetrick SE, Del Giovane C, Cohen D, James AC, Yuan S, Whittington C, Jiang X, Teng T, Cipriani A & Xie P (2019) Different Types and Acceptability of Psychotherapies for Acute Anxiety Disorders in Children and Adolescents: A Network Meta-analysis. JAMA Psychiatry, 76, 41-50.

不安障害は児童思春期に最も多い精神疾患で、種々の精神療法が提案されています。本系統的レビューでは、101本の臨床試験(6625人)の結果ネットワークメタアナリシスで統合した結果、その多くは対照群よりは有効でしたが、なかでもグループ認知行動療法のみが複数のアクティブな精神療法よりも有効でした。ただし、エビデンスの質は低い、または非常に低いものでした。
成人の不安障害やうつ病においては、グループ認知行動療法と個人認知行動療法はほぼ同等の効果を示しますが、児童思春期の不安障害に対してはグループ認知行動療法が個人認知行動療法よりも有効なようです。