ベストティーチャー賞2024・ベストコースワーク賞2024の受賞発表
新入生歓迎会(2025/4/7)で発表されましたベストティーチャー賞2024受賞者につき、写真とともにご報告いたします。
また、質の高い授業を行った講義を称えるためのベストコースワーク賞の受賞結果も併せて発表いたします。
【ベストティーチャー賞2024の受賞者およびベストコースワーク賞2024の受賞講義のご紹介】
ベストティーチャー賞2024は、投票の結果、臨床統計家育成コースの田中司朗先生と環境衛生学分野の西浦博先生が選ばれました。
ベストコースワーク賞2024は、投票の結果、感染症疫学 (担当教員:西浦博先生)、臨床試験(担当教員:田中司朗先生、他)が選ばれました。
受賞、大変おめでとうございます。
田中司朗(臨床統計家育成コース 特定教授)
Shiro Tanaka, PhD, Program-Specific Professor of Clinical Biostatistics
【主な担当科目】
臨床試験、臨床試験の統計的方法、メタアナリシス、臨床研究実地研修I、臨床研究実地研修II
【「臨床試験」の講義概要】(2024年度シラバスより抜粋)
循環器、がん、Translational Research領域の医師主導型臨床試験に実績のある講師3人により、臨床試験の実際について講義する。また、仮想的な臨床試験のプロトコール作成を小グループで行う。
【講義で工夫しているポイント】
研究方法論の発展は日進月歩なので、国際標準の講義を提供するためには、独自の教材開発を行う必要があります。
臨床試験の統計的方法で用いている教科書「医学のためのサンプルサイズ設計: 臨床試験・基礎実験・疫学研究」は、海外の定評のある教科書をこの講義のため邦訳したものです。サンプルサイズを計算するためのソフトウェア・数表が充実しています。
メタアナリシスでは、講義・実習を担当する野間先生、丸尾先生、私たちのグループが開発したRパッケージ「NMA」を採用しています。これはNoma-Hamura推定法を用いたネットワークメタアナリシス、Higgins検定など最新の統計手法を実装した包括的なソフトウェアです。
【メッセージ】
Coffee and Research are the best when they are hot.
西浦博(環境衛生学分野 教授)
Hiroshi Nishiura, PhD, Professor of Department of Health and Environmental Sciences
【主な担当科目】
感染症疫学、産業・環境衛生学、感染症数理モデル入門
【「感染症疫学」の講義概要】(2024年度シラバスより抜粋)
This module clearly explains fundamental concepts of infectious disease epidemiology and sets out the analytical methods employed in public health practice. The contents of the lecture series covers the concept/definition of various epidemiological measurements, assessment of the spread and control of infectious diseases using a variety of statistical methods, statistical estimation of key epidemiological indices, and
introduces mathematical modeling of infectious diseases. This vast and important area of epidemiology is described in line with recent and ongoing health concerns such as HIV/AIDS, tuberculosis, malaria, dengue, SARS and influenza.
【講義で工夫しているポイント】
社会健康医学の大学院であることから2つの点を強調するようにしています。1つは、海外のハイスタンダードと比較して自分たちのいる位置や能力がどれくらい違うのか、講義の中身の違いを含めて理解してもらっています。まだまだ完全フルタイムで質の高い教育をしている英米大学院には追い付いていません。もう1つは、大学院の教育は問題解決のみでなく自分で新たな発想を得て調査・分析する点にあると思います。自学で何を達成できるのかを考え、次にどうすると良いのか、自力で見出してもらうことを習慣化することをお勧めするようにしています。
【メッセージ】
次の世代のヒーローはあなたです。10年・20年の時を経て、専門家のあなたにまたお会いする日を想像しながら今を過ごしています。