京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻

社会疫学分野 井上浩輔准教授(白眉センター)とUCLAの研究チームは、ヨード過剰の身体に及ぼすリスクについてEndocrine Reviews誌に発表しました。

一般 2024年06月21日

ヨウ素は、甲状腺ホルモンを作るのに必要な栄養素です。ヨウ素は食事やサプリメント、一部の医薬品から摂取されます。通常、体はヨウ素をうまく利用しますが、過剰に摂取すると甲状腺の機能に異常をきたすことがあります。さらに甲状腺機能異常は、心血管イベントの発症リスクを上げるなど長期的な合併症を引き起こします。また、医療現場で使われるヨード造影剤が原因でヨウ素が過剰になることがあります。本レビューでは、このような場合の健康リスクや適切なヨウ素摂取量の上限について既存のエビデンスを網羅的に整理し、現時点での知見を報告しました。

本成果は、国際学術誌「Endocrine Reviews」(オンライン)に、2024年6月13日に公開されました。

Sohn SY, Inoue K, Rhee CM, Leung AM. (2024). Risks of Iodine Excess. Endocrine Reviews, bnae019.

リンク:https://academic.oup.com/edrv/advance-article/doi/10.1210/endrev/bnae019/7693016?login=false