京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻

ベストティーチャー賞2019およびベストコースワーク賞2019の受賞を発表いたします。

在校生 2020年04月30日

昨年は新入生歓迎会の場にて授賞式を行いましたが、本年は新入生歓迎会中止のため本ホームページにて受賞発表をさせて頂きます。後日トロフィーを授与し、その様子の写真を掲載させて頂く予定です。
また、2019年度から質の高い授業を行った講義を讃えるために、ベストコースワーク賞が新設されました。栄えある第1回の受賞結果を発表させて頂きます。
 

【ベストティーチャー賞2019受賞者の紹介】

ベストティーチャー賞2019は投票の結果、健康情報学分野の中山健夫先生と医療統計学分野の土居先生が選ばれました。
受賞おめでとうございます。
 
中山健夫 Takeo Nakayama, MD, PhD, Professor
(健康情報学分野 教授)

中山先生【主な担当科目】
疫学I:社会健康医学のコア科目の一つで、疫学のエピソードや基本的な考え方を紹介しています。
皆さんが「疫学は役立つし、おもしろいし、欠かせない」と感じてもらえれば嬉しいです。

文献評価法: グループ形式の実習を中心に、観察研究、臨床試験、システマティックレビュー、
診療ガイドラインなどを利用する時のチェックポイントをお話しています。

ヘルスサイエンス研究の進め方:研究公正や論文執筆ガイドラインなどをお話しています。
最近は本当に不正問題が深刻で、皆さんも決して他人ごとではない、と感じて頂きたいと思います。

健康情報学I:ヘルスリテラシーやヘルスコミュニケーションの話題を多面的に紹介しています。

EBM・診療ガイドライン特論:EBMの考え方を基本に、診療ガイドラインを巡る国内外の動向を紹介し、
ディスカッション形式で講義をしています(MCR限定科目)。

【講義で工夫しているポイント】・【中山先生からのメッセージ】
「精いっぱいやること」です。
 
土居正明 Masaaki Doi, PhD, Associate Professor
(医療統計学分野 准教授)

土井先生【主な担当科目】
・交絡調整の方法
・解析計画実習
・臨床統計家の実務スキル
・多重性の考え方

【講義で工夫しているポイント】
・楽しそうに話すこと
・大事なことは何度も繰り返すこと
・我々の「素朴な思い込み」を意識してもらうこと
私の尊敬する先生の言葉に, 「知識は月日につれて増えるので焦らないように。考える力は月日につれて増えるわけではないので、日々、意識して鍛えよう」というものがあります。学生の皆さんの考える力を鍛えるにはどのような刺激を与えればよいか、を日々考えながら準備しています。

【土居先生からのメッセージ】
ベストティーチャー賞をいただき、大変光栄に思います。SPH着任以来、学生の皆さんの知的好奇心に大きな刺激を受けています。ある意味でその「お返し」ができたのかと思い、 とても嬉しく思います。また、医療統計学の佐藤先生、 大宮先生、臨床統計学の田中先生、今井先生をはじめとする歴代の先生方、秘書の皆さん、研究員の皆さんのお力添えの上でいただけたものと思っています. どうもありがとうございました。
 

【ベストコースワーク賞2019受賞講義の紹介】

ベストコースワーク賞2019は投票の結果、「医療統計学」と「臨床統計家の実務スキル」が選ばれました。受賞おめでとうございます。
 
医療統計学
【担当教員】 佐藤俊哉(医療統計学分野 教授)
【講義概要】(2019年度シラバスより抜粋)
医療統計学は社会健康医学の実務・研究に必須であることは広く認識されています。
が、医療統計の教科書には怪しげな数式ばかりでてきてとっつきにくく、
一部の愛好家以外には敬遠されています。
しかし、しかしです、本当は医療統計学っておもしろいのです。
「医療統計学はおもしろい」ということをみなさんに伝えたいと、
医療統計学では、数学的、技術的な問題に立ち入ることなく、平易なことばで医療統計学の考え方を解説しています。
 
臨床統計家の実務スキル
【担当教員】土居正明(医療統計学分野 准教授)、佐藤俊哉(医療統計学分野 教授)、
大宮將義(医療統計学分野 助教)、大前勝弘(臨床統計学分野 特定助教)、
今井徹 (臨床統計学分野 特定助教)
【講義概要】(2019年度シラバスより抜粋)
臨床統計家の実務において最低限必要となる統計プログラミングの知識を学び、プログラミング、
簡単な集計及び解析の実習を行います。