博士(医学)課程3回生の藤井智子さん(疫学・予防医療学分野)が筆頭著者の論文が Intensive Care Medicine (Impact Factor 12.015) に掲載されました。
博士(医学)課程3回生の藤井智子さんが、古川壽亮教授(健康増進・行動学分野)の指導のもとでMCRコース「系統的レビュー」受講生とともに、敗血症患者に対するPMX固定化カラムを用いた血液浄化療法の有効性を検証した論文がIntensive Care Medicineに掲載されました。
Fujii T, Ganeko R, Kataoka Y, Furukawa TA, Featherstone R, Doi K, Vincent JL, Pasero D, Robert R, Ronco C, Bagshaw SM. Polymyxin B-immobilized hemoperfusion and mortality in critically ill adult patients with sepsis/septic shock: a systematic review with meta-analysis and trial sequential analysis. Intensive Care Med. Intensive Care Med. 2018 Feb;44(2):167-178. [Pubmed https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29204670]
この研究では、敗血症または敗血症性ショックの患者に対するPMX固定化カラムを用いた血液浄化療法の有効性について、系統的レビューで6本のランダム化比較試験の結果をまとめました。結果として、同血液浄化療法は28日死亡率を改善するとは言えず、臨床的な効果について結論を得るには臨床試験が不足していることを示しました。実際の診療でこの治療法を使うには根拠が不十分であり、今後の効果検証も臨床試験の枠組みの中で行われることが望まれます。