京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻

健康増進・行動学分野古川壽亮教授、Bern大学 Georgia Salanti准教授、Oxford大学Andrea Cipriani教授らによる、第2世代抗うつ剤の用量反応関係を検討した用量反応メタアナリシスが、Lancet Psychiatry (IF=15.233)にオンライン出版されました

一般 2019年06月13日
健康増進・行動学分野古川壽亮教授、Bern大学 Georgia Salanti准教授、Oxford大学Andrea Cipriani教授らによる、第2世代抗うつ剤の用量反応関係を検討した用量反応メタアナリシスが、Lancet Psychiatry (IF=15.233)にオンライン出版されました。

Furukawa TA, Cipriani A, Cowen PJ, Leucht S, Egger M & Salanti G (in press) Optimal dose of selective serotonin reuptake inhibitors, venlafaxine and mirtazapine in major depression: Systematic review and dose-response meta-analysis. Lancet Psychiatry. Published online June 6, 2019.

https://www.thelancet.com/journals/lanpsy/article/PIIS2215-0366(19)30217-2/fulltext から全文がオープンアクセスになっています。

うつ病は人類にとって疾病による苦悩の最大原因です。うつ病治療の柱の一つは抗うつ剤ですが、すべての抗うつ剤には承認された投与量の範囲がありその中でもどれくらいの量が至適投与量なのか、そもそも抗うつ剤には用量反応関係があるのか、良く分かっていませんでした。
そこで、健康増進・行動学分野の古川壽亮教授(臨床疫学)、オックスフォード大学のAndrea Cipriani教授(精神医学)、ベルン大学のGeorgia Salanti准教授(統計学)らのグループは、新規抗うつ剤の固定投与量を比較した77臨床試験(19364人)のデータをもとに用量反応メタアナリシスを実施しました。結果、承認範囲の低めまでは投与量の増加に従って効果が増加するが、それ以上投与しても効果は増えないかむしろ減少すること、副作用による脱落については投与量を増やせば急激に増加すること、したがって、承認範囲の低めで効果と副作用のバランスが最適となることを、示しました。
日本、そして世界のうつ病治療ガイドラインは、今後はこの情報を反映することが期待されます。